名刺交換は日本のビジネスに深く根付いた行為です。初対面であったり部署が異動したりすると、必ずと言って良いほど名刺交換をしますよね。
ただ、現在はリモートでのお仕事が増える傾向にあり、名刺交換のあり方も変化しています。
今回はリモートでスマートにWeb名刺交換をする方法や名刺交換に代わる新しい手法について解説をします。
リモートの時代に名刺交換は無くならないのか
そもそも皆さんの中には「名刺交換自体なくなってしまうのではないのか」と考えている人がいるでしょう。明確な答えは存在しませんが、名刺交換の文化は日本に深く根付いていますので、簡単にはなくならないと考えられます。
リモートワークが普及しているため、なおさら「名刺交換はなくなっても良い」と考える人がいても不思議ではありません。しかし、簡単になくなる文化ではないため、それを踏まえた行動が求められています。
リモート環境でもアプリやWebサービスを利用すれば名刺交換は可能です。まずはこのWeb名刺交換方法について解説します。
Web名刺交換サービスに名刺の情報を登録しておき、IDやアドレスなどを相手に伝えれば内容を確認してもらえるのです。
具体的には「Sansan」「Eight」などのサービスがこれに該当します。これらのサービスに登録をして案内に沿って操作をすると、簡単にWebで名刺を作成できます。
ただし、サービスを活用するには、相手方もサービスに登録をしている必要があります。お互いにサービスに登録していなければ、機能をうまく活用できないのです。その点を加味すると紙の名刺のように「交換すればそのまま保存できる」との利便性は小さくなります。
Web名刺交換サービスのご紹介と使い方は以下より。
日頃、名刺交換に利用する印刷された名刺を提示します。実際に名刺を交換する方法ではありませんが、お互いに画面をキャプチャするなどして名刺の情報を保存しておきます。
紙に印刷された名刺を利用しますので、基本的にはWeb名刺交換をするにあたり準備は必要ありません。今までと同様に名刺さえ用意しておけば良いですし、名刺入れの上に乗せて名刺を交換する必要もありません。
ただ、このようなやり方は時代に沿ったものではありません。緊急時は仕方がないかもしれませんが、積極的に利用するものではないのです。
そもそも名刺などなくとも、自分を深く知ってもらったり、覚えてもらったりできればビジネスには支障が無いはずです。こう考えた場合、名刺交換に代わる新しい手法にはどのようなものがあるかをご紹介します。
自分を知ってもらうための自己紹介ページを作成し、ZoomやTeamsなどのWeb会議の際にアドレスをQRコードで提示する方法があります。これらのWeb会議サービスでは背景を自由に設定できますので、ここにQRコードを含めておくのです。このQRコードをスマートホンなどで読み込むことで相手は好きなタイミングでアクセスし、自己紹介を閲覧することができます。
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自己紹介ページの作成方法に特段のルールはありません。
SansanなどのWeb名刺作成サービスを利用し、そこで作成したものをQRコードを利用して公開する方法があります。例えばSansanの場合、事前に名刺情報を登録しておくと、そこへアクセスするためのQRコードを名刺の登録画面から簡単に発行できます。
他にも自分でWebポートフォリオを作成し、そのURLをQRコードにする方法もあります。QRコードの作成は簡単ですので、自分の好きな方法を取れば良いのです。
大切なことは「アクセスすれば自分を知ってもらえる状況」を作ることです。相手は手間をかけてアクセスしますので、情報が少なければ「その程度の人か」と受け取られる可能性があります。こうなってはQRコードの提示が逆効果になりますので、そうならないようなページ作りが重要です。
なお、自己紹介ページの他にSNSのアドレスもQRコードで背景に表示しておきましょう。SNSで情報発信をしているのであれば、提示しておくことで自分を知ってもらうきっかけになります。
最近は今まで以上にTwitterやFacebookなどを仕事の一貫で利用する方も多くいます。企業名を出す人も増えていて、情報発信だけではなく自己アピールの手段としてSNSが利用されているのです。
このような状況を鑑みて、自己紹介を兼ねたSNSアカウント作成しておくと良いでしょう。名刺交換の代わりにフレンドになっておけば、お互いの情報をすぐに確認することができます。
なお、プロフィールを兼ねたものとしますので、作り方にはポイントがあります。例えば「プロフィール欄に会社名を入れておく」「プロフィール写真は本人と分かるものにする」などです。Twitterであればツイートの固定機能がありますので、ここに得意とする業務内容を記載しておいても良いでしょう。
また、登録するSNSは普及度合いを踏まえて選択すると良いでしょう。ICT総研の「2020年度 SNS利用動向に関する調査」によると日本国内のSNS利用率ランキングは以下のとおりです。
LINEは企業向けのSNSサービスを提供しています。公式のアカウントを示す「公式マーク」の取得も可能であり、信頼度を高められます。また、TwitterやInstagramといったLINEほど個人向けではなく幅広く発信ができるSNSも利用率が高まっています。これら利用率が高いものを積極的に用意しておくと、コミュニケーションのきっかけとしやすいです。
昔は商談の場などで初めて面会し、名刺交換するケースが多々ありました。しかし、リモートでは全く会わないまま仕事を進めるケースが増えています。つまり、会わないのであれば、商談前に送っておいてもあまり差し支えはないはずです。
自己紹介のメールは名刺交換の場でよく話される内容を踏まえましょう。
例えば以下の内容を含めておきます。
名刺交換をするイメージで、氏名や会社名などの基本情報を含めます。それに加えて名刺交換の場で話題となりやすい「今までにどのような経験があるか」を進めていきましょう。ビジネスでは過去の実績を気にする人が多くいますので、公開できる情報は最初から公開しておくのです。
逆に、情報を公開しておかなければ、あまり自分を知ってもらえないまま本題のお話がが始まってしまいます。可能な限りこのような状況は避けたいですので、自己紹介を提供するのが良いのです。
なお、直接説明をした後、サマリーとして後から自己紹介を送る人もいます。もし商談の場に時間の余裕がある場合は、この選択肢も考えておきましょう。
リモート会議の背景を普段の仕事の姿にしておきましょう。ラフな格好で出席する人も多いですので、本来の姿を見てもらうのです。
ビジネスは見た目で人を判断する側面があります。スーツはきっちりと着こなせていなければ「スーツの着こなせない仕事のできない人」と捉えられてしまう可能性があります。
リモート会議でも同じような考えになる可能性が考えられます。そのような状況を避けるために背景画像を普段の仕事姿とし、「普段はきっちりと仕事ができる見た目をしている」とアピールしておきましょう。
名刺交換は日本のビジネスシーンに根付いた文化です。そのためリモートの時代になっても、簡単にはなくならないと考えられます。結果、Web名刺交換サービスなどリモートで名刺交換をするサービスが多数展開されています。
ただ、名刺交換の本質は「自分を知ってもらう」「自分を覚えてもらう」です。そのように考えると、必ずしも名刺を交換する必要はありません。時代の流れに沿ってWebポートフォリオやSNSの情報を相手に連絡すれば良いのです。
連絡の方法もQRコードを利用すれば簡単です。Web会議の背景にプロフィールに該当するQRコードや普段の仕事姿を提示しておくと、必要な情報をまとめて伝えることができます。