自社の在庫管理にソフトウェアを導入してみたいけど、在庫管理に回す費用が捻出できない。そんなときには、無料の在庫管理ソフトの導入がおすすめです。
有料ソフトと比較して機能面での制限はありますが、自社に必要な機能を見定める、有料ソフトを導入する必要性を再考できるという面で無料ソフトは非常に重宝します。
そこで今回は、無料で利用できるおすすめの在庫管理ソフトや、導入に適した企業の特徴などをご紹介します。
無料在庫管理ソフトを利用して、自社の在庫管理に必要な機能を見極めましょう。
まず、無料の在庫管理ソフトを利用するメリット・デメリットを解説します。
メリットとして挙げられるのは、初期コストをかけずに在庫管理ソフトを試用できるという点です。
これまで在庫管理を他の手段で行っていた、新しく事業をスタートしたという場合には、在庫管理ソフトの必要を導入すべきかどうか判断する必要があるでしょう。
全ての機能が無料で利用できるサービスや無料体験期間のついた在庫管理サービスが存在するため、まずはこれらを利用して在庫管理が自社に必要か否かを初期費用をかけずに見極めましょう。
無料の在庫管理ソフトを利用するデメリットとしては、有料ソフトと比較して機能が制限されているサービスが多いことが挙げられます。
管理可能な在庫数や出荷数、外部サービスとの連携機能などが制限されている場合が多いので、無料で利用できる機能は事前に確認しておきましょう。
また、オープンソースのフリーソフトなどに関してはサービスが更新されているか、自社で使用しているOSに対応しているかなども確認する必要があります。
このとき、サポート体制やセキュリティ対策なども合わせて確認しておくと安心です。
ここでは、無料の在庫管理ソフトの利用が適した企業の特徴を解説します。
資金面の問題からコストをかけずに在庫管理ソフトを試したいという企業は、無料の在庫管理ソフトを利用する恩恵が特に大きいといえます。
前述の通り、機能は制限されるものの、無料で試験的に利用できるのが無料在庫管理ソフトのメリットです。
試用してみたうえで、無料ソフトで十分だという場合にはそのまま使用を続け、機能が足りない場合には有料ソフトや有料プランへの移行を検討するとよいでしょう。
管理する在庫が少ない企業の場合、無料在庫管理ソフトで提供されている機能で十分対応できる可能性があります。
無料ソフトは管理可能な在庫数などに制限がありますが、逆にいえば管理する在庫が少ない場合にはデメリットとはなりません。
事業を始めたばかりで在庫数が少ない、多くの商品を管理する予定がないという場合にはまず無料ソフトを導入するのがよいでしょう。
組織の成長や事業の方向性が転換される場合に、より機能面で優れた有料ソフトの導入を検討しましょう。
企業内での在庫管理方法が確立されていない場合にも、無料在庫管理ソフトの導入がおすすめです。
スタートアップの企業や新規事業で在庫管理が必要となった場合などは、これから在庫管理の業務フローを確立していく、という場合もあるでしょう。
無料在庫管理ソフトを導入することで在庫管理の基本的な流れや必要な機能を把握することができ、在庫管理ノウハウの蓄積につながります。
在庫管理の基本を知りたいという場合にも、無料ソフトが活躍してくれることでしょう。
ここからは、無料で利用できるおすすめの在庫管理ソフトをご紹介します。
出典元:https://logikura.jp/
ロジクラはスマートフォンを使った利便性の高さが魅力の、在庫管理、入荷・出荷、入庫・出庫などの機能を備えたクラウド型在庫管理ソフトです。
無料プランを含む4つのプランが用意されていて、有料プランになると月当たりの出荷量や管理できる拠点数が増加し、OMSやカートなどの外部システムとの連携も可能になります。
PCだけでなくスマートフォンでも利用できる点も魅力で、スマートフォンアプリで商品の保管場所などが確認できるため、ピッキング作業の効率化にもつながります。
スマートフォンをバーコードリーダーとして利用して商品管理を行うため、専用の機器を導入する必要がなく、導入までのコストや手間がかかりにくいのも大きな魅力といえるでしょう。
出典元:https://www.zaico.co.jp/
ZAICOは在庫管理に必要な機能がシンプルにまとまったクラウド型の在庫管理ソフトです。
スマートフォンアプリを利用して、カメラを使ったラベルの読み取り、手入力での商品情報登録が可能なので、専用デバイスをはじめとした初期投資が不要な点が魅力です。
商品の在庫数や保管場所などを登録できるデータはクラウドで管理されるため複数端末からアクセスできるほか、デバイスの故障といったトラブルにも強く、クラウド会計ソフトとのデータ連携も可能となっています。
無料プランを含む4つのプランが用意されており、有料プランには無料お試し期間が用意されているので、本格的に在庫管理を行う予定の場合は31日の無料体験を利用のうえで導入を決定しましょう。
出典元:https://www.nchsoftware.com/inventory/jp/index.html
Inventoriaはパソコンにインストールして利用するタイプのシンプルな在庫管理ソフトで、Windows版、Mac版がそれぞれ展開されています。
商品情報や顧客情報をデータベースで管理でき、バーコードを利用した素早い情報入力も可能です。
その他、在庫管理や発注作業の効率化につながる豊富な機能が用意されており、パソコン以外のスマートフォンやタブレットデバイスからもアクセスができるのも嬉しいポイントです。
無料版でも搭載された機能を制限なしで利用できますが、商用利用するためには有料版を利用する必要がある点には注意しましょう。
出典元:https://saso.hyoujun.jp/
SASOはオープンソースで提供されているシンプルな在庫管理システムです。
全ての機能を無料で利用できるのが最大の特徴で、無料ながらも在庫管理の基本的な機能をしっかりカバーしてくれている点が魅力といえるでしょう。
アパレル事業を展開する日本標準機構が提供するソフトウェアであるため、入れ子管理などのアパレル業界向けの機能も多く用意されています。
利用の際にはSASOで使用するためのデータベースを作成する必要がありますが、無料で基本的な在庫管理を全てこなせる便利なソフトとなっています。
#在庫管理 アプリって沢山の選択肢があるのですが、Tanaは大学の研究室や社会人サークルなどの「チーム」で管理することに特化したアプリです。
スマホでサクッと使えますので、ぜひお試しください!
お一人様はずっと無料です。https://t.co/KoPTiJS2uC pic.twitter.com/HhkpX5Ur0y— Tana公式 (@tanazaiko) November 21, 2018
Tanaは、ここまで紹介したサービスとは異なり、スマートフォンアプリでの使用を前提として展開されているサービスです。
大学の研究室における在庫管理から生まれたサービスで、多言語対応、利便性が高いスマートフォンのアプリで機能が完結するという強みを持っています。
スマートフォンのカメラ機能を使ってJANコードやQRコードをはじめとした11種類のバーコードを読み取ることが可能です。
1人で利用する分にはずっと無料で利用できるうえに、チームで利用する場合にも1人につき月額200円で利用可能なお手頃な価格も嬉しいポイントです。
今回は無料で利用できるおすすめの在庫管理ソフトや、導入に適した企業の特徴などをご紹介しました。
在庫管理ソフトを利用すれば自社における商品管理体制を改善でき、業務効率の向上にもつながります。
近年のサービスではスマートフォンアプリを利用するサービスも増えているため、専用機器の導入などにかかる初期費用も気にすることなく試用できるソフトも増えています。
無料の在庫管理ソフトで自社に必要なサービスを見極めたうえで有料ソフトを導入を検討し、自社に適した在庫管理方法を選定しましょう。