縦割り組織とは?なぜ起こってしまうのか、危険性や改善方法も徹底解説!

「組織内で各チームの意思伝達や協力・連携がうまくいっていない…。」

このような状況は「縦割り組織」と呼ばれ、近年、組織の発展を阻害する状況として問題視されています。

大規模組織では部署やチームは欠かせないものですが、各チームの対立や連携不足は組織の衰退につながりかねません。

今回はそんな縦割り組織のデメリットや原因、改善方法についてご紹介します。

縦割り組織とは

縦割り組織とは組織内の各部門やチームが独立し、協力・連携が希薄になってしまっている組織のことをいいます。

縦割り組織ではチーム間での対立や情報共有不足などが発生しやすくなるため、組織にとっては望ましくない状態として認識されています。

「縦割り組織」と類似した概念として「セクショナリズム」という言葉があり、こちらは自分のチームの利益を優先して他チームへの協力や利益を軽視する考え方として知られています。

なお、セクショナリズムは大きく以下の2種類に分類されています。

無関心型・非協力型セクショナリズム

無関心型・非協力型セクショナリズムは、自チーム以外のことに関心を示さず、チーム間の協力にも消極的な立場のことを指します。

他チームに無関心であるため、自チーム以外の事情や体制に関する理解が深まらないのが問題点となります。

他チームとの連携はもちろん、事情を知らないがゆえの協力意識の低さや意見の対立が生じる危険も高いといえるでしょう。

批判型・排他型セクショナリズム

批判型・排他型セクショナリズムは、他チームに対して批判的・攻撃的な対応をとる立場のことを指します。

たとえば、他チームが自チームの業務に悪影響を及ぼした場合に、「自分のチームに非はない」「他チームのせいで被害を被っている」という意識を強く持ってしまうのがこの立場の特徴といえます。

他チームとの関係悪化につながりやすいうえに、自チームのやり方や慣習へのこだわりが強まるため、自チームへの指令やアドバイスへの抵抗が強くなる危険もあります。

縦割り組織のデメリット

ここでは、縦割り組織のデメリットをより具体的に確認していきます。

チーム間の関係が悪化する

チーム間の関係悪化につながることは、縦割り組織の最大のデメリットといってもよいでしょう。

本来同じ組織で協力すべき関係にあるにも関わらず連携を行わなければ、組織の崩壊にもつながりかねません。

関係の悪化によって情報共有不足や意思の食い違いが発生し、組織の業務進行に支障が出てしまう場合もあるでしょう。

業務の進行にまで問題が生じた場合には、顧客からの信頼低下にもつながります。

縦割り組織の体制によるチーム間の軋轢が組織全体に悪影響を与えてしまう可能性を忘れないようにしましょう。

チーム単位で利益を考えてしまう

縦割り組織では、組織単位ではなく、チーム単位で利益を考えてしまう傾向が強まります。

他チームの利益や状況を踏まえた意思決定をするのが難しくなるため、総合的に見て組織に不利益になる決定をしてしまうことも増えるでしょう。

また、縦割り組織は人員が固定されやすく、トップダウン型のチームになりやすいという欠点もあります。

自分のチーム内での評価を気にするあまり、組織全体のことまで思考が巡らないという従業員の視野の狭さにもつながってしまいます。

チーム内での同調圧力が強まる

チーム内での同調圧力が強まってしまうことも縦割り組織の欠点です。

長年同じチームで活動する場合、チーム内での人間関係を良好に保ちたいと思うのは当然です。

そのため、上司に対しての反対意見や他チームに賛同するような意見を発しづらくなってしまいます。

自分の意見が自由にいえない環境は組織の独創性の低下につながり、最悪の場合には心身疲労による従業員の離職にもつながりかねません。

縦割り組織が形成される原因

縦割り組織はどのような原因から形成されてしまうのでしょうか。原因を認識して、縦割り組織の改善・予防に活かしましょう。

従業員の増加

従業員の増加が縦割り組織の原因となるケースがあります。

組織の規模が大きくなるにつれて従業員の数は増加し、組織内の全ての人とのコミュニケーションをとるのは難しくなるでしょう。

チームや支店が多く存在する組織では、組織内で話したことがない、顔を合わせたことがないという人も増えるため、仲間意識を持つことが非常に難しくなります。

このような状況は心理的にもチームの孤立を生みやすく、縦割り組織の原因となってしまいます。

人事異動が少ない

人事異動の少なさが縦割り組織を形成する原因となってしまうこともあります。

人事異動が少ないと各チームの人員が固定化され、組織の一部の人としか関わりを持てなくなってしまいます。

このような状況では自チーム内での関係は深まる一方で、他チームとの仲間意識を育むことは難しいでしょう。

また、各従業員が自チームの業務しか理解していない、という状況では従業員が組織全体のことを考えた視点を持つことも難しくなります。

各チーム間での対立

前述した批判型・排他型セクショナリズムのように、他チームへの敵対意識は縦割り組織を形成する原因となってしまいます。

組織で活動する以上、他チームの行動で自チームが悪影響を受けることは少なからずあるでしょう。

このような場合には他チームの事情や状況を理解することに努めて、チーム間での対立を抑えることが大切です。

縦割り組織の改善方法

組織が縦割り組織となってしまった場合には、どのような手段で改善を行えばよいのでしょうか。ここでは、縦割り組織を変革するための方法をご紹介します。

人事面の見直し

縦割り組織を改善したい場合にまず挙げられるのが人事面の見直しです。

ジョブローテーションや人事異動でチーム内の従業員を定期的に入れ替えることが、縦割り組織化の防止につながります。

異なるチームの業務を体験することで、各チームの苦労や業務内容が理解でき、相互理解に繋がることでしょう。

また、複数のチームから人員を招集してプロジェクトチームを編成する、といった人事も効果的でしょう。

ただし、積極的な異動を行う際にはマニュアルを中心とした教育・引継ぎの体制を各チームで整えることが必要になります。

評価制度の見直し

評価制度の見直しも縦割り組織を解消するために有効な改善方法です。

チーム単位の評価制度は良い競争を生んで組織の発展につながる一方で、各チームの対立関係を助長する危険もはらんでいます。

個人評価に関しても同様で、自分の評価を優先するあまり他者の事情や状況を把握する視野を獲得できなくなる危険があります。

縦割り組織に悩んでいる中でこれらの評価制度を採用している場合には、制度の改善を行うことでチーム間の関係改善につながることが期待できます。

個人の意識改革

従業員個人の意識改革を行うことも、縦割り組織の解消に有効な手段になります。

従業員一人ひとりのマインドを変えることで、他チームとの関係構築に積極的な環境を作りましょう。

具体的な方法としては他チームとの交流ができるイベントを設ける、コミュニティースペースを社内に設置する、社内SNSを開設するといった方法が考えられます。

チームの垣根を越えたコミュニケーションは従業員の仲間意識を育み、組織の一員としての意識を強めてくれることでしょう。

縦割り組織は早めの解消を心がけよう

今回は縦割り組織のデメリットや原因、改善方法についてご紹介しました。

自社が縦割り組織のケースに当てはまる場合には、早急に改善策を講じなければ組織の衰退につながりかねません。

今は問題が起こっていなくとも、各チームの連携不足が将来的に問題を引き起こす可能性は非常に高いといえます。

自社の信頼に関わるような重大な問題が発生する前に社内体制の変革を行い、各チームがしっかりと協力・連携できる組織作りを行いましょう。

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