営業・企画・製造など、部署の垣根を超えた多くの関係者とのやり取りが必要とされる製造業。
そんな製造業の現場では、コミュニケーションの難しさや社内での情報共有が課題となる場合もあるでしょう。そんな課題を解決してくれるソフトウェアがグループウェアです。グループウェアを利用して社内のやりとりを円滑化すれば、スムーズな業務が可能になり、社内業務全体の効率化につながります。
今回はそんなグループウェアの機能や導入のメリット、製造業でおすすめの製品をご紹介します。
グループウェアには、社内業務を円滑にするための様々な機能が用意されています。
ここでは多くのグループウェアに用意されている機能の一例をご紹介します。
社員に開かれたWeb上のコミュニケーションスペースを提供してくれる機能です。
部署全体へのメッセージ送信や掲示板を利用した情報共有ができる点が魅力で、タスクやファイルの全体共有をすることも可能です。
部署内の情報管理はもちろんのこと、多くの部署で横断的に行うプロジェクトを進行する際にも活躍するでしょう。
公開・共有したくない情報をやり取りするために、多くのグループウェアでは個人メッセージ機能も用意されています。
普段利用しているアドレスと連携することで、グループウェア内でメールの編集や通知の受信を行うことも可能です。
社内連絡はメッセージ、社外連絡はメールというように使い分ければ誤送信による情報漏洩リスクも軽減できます。
各社員の業務スケジュールを管理できる機能です。個人のスケジュール管理で便利なことはもちろん、各社員のスケジュールを全体共有できるので打ち合わせ等のスケジューリングが容易になることも大きな魅力です。
社内で共有したい情報や連絡事項を掲載できる掲示板の役割を果たす機能です。
前述したコミュニケーションスペースに統合されている場合もあります。
社内の文書やファイルを電子化して保存・共有できる機能です。
前述した情報共有に関する機能と併用すれば、文書やファイルの共有が非常にスムーズに行えるようになるでしょう。
申請や承認といった業務を電子化し、押印などの業務の手間を削減することができる機能です。
ワークフローの履歴も確認できるため、コンプライアンスの向上にもつながります。
ここまで、グループウェアの機能を解説しました。それでは、製造業でグループウェアを導入すると具体的にはどのようなメリットが得られるのでしょうか。
グループウェアを導入することで、組織内でのコミュニケーションがとりやすくなります。
製造業は部署間やクライアントとのやり取りが非常に多い業種です。チャット機能や情報共有機能の導入によって、社内外のコミュニケーションの円滑化につながるでしょう。
また、チャットはメールよりも気軽にコミュニケーションがとれるため、社内の風通しが良くなる効果も見込めます。
電子マニュアルをはじめとした各種資料の共有も容易になります。
製造業では開発計画書や設計仕様書、製品マニュアルといった多岐にわたる文書を取り扱います。これらを電子化したうえで豊富な情報共有機能を利用することで、部署間やオフィス・現場での文書のやり取りがスムーズに行えるようになるでしょう。
また、アクセス制限や印刷の制限もファイルごとに細かく設定できるため、セキュリティ対策にも有効です。
各社員のスケジュールを全体で共有することによって、打ち合わせをはじめとしたスケジュール管理が容易になります。
また、会議室や社内設備などの使用状況も把握できるため、ダブルブッキングを防ぐこともできます。
グループウェア内でメッセージや資料のやり取りを完結することで、誤って情報が社外に漏れてしまうリスクを軽減できます。
特定の部署だけが確認できるアクセス制限なども付与することができるため、社内におけるセキュリティ対策も強化できます。
現場での作業がある製造業は、テレワークの推進が難しい業種といえるでしょう。
しかし、グループウェアを導入することで、テレワークをするための土台をつくることができます。すべての従業員がテレワークに移行することは難しくても、一部業務の移行や、緊急時にテレワークにシフトできる体制を整えておくことは、DXの時代において大きな意味を持ちます。
組織の大きな力となってくれるグループウェアですが、自社に適した製品を選択をしなければその能力を十分に発揮しきれない可能性があります。
ここでは、グループウェアを選ぶ際に注意すべきポイントを解説します。
グループウェアを選択する際には、多くの社員にとって使いやすい製品であることが重要です。
グループウェアは社員が適切に使用して、初めて有効に機能するものといえます。組織内で浸透しやすい製品を選ぶことは、最優先事項といってもよいでしょう。
機能がとにかく充実しているもの、操作がシンプルなものなど、製品によって特色が異なるので、自社の状況を分析したうえで、社内に浸透しやすそうなグループウェアを選択しましょう。
自社の目的に合わせて必要な機能がそろった製品を選択することも大切です。
製造業では文書管理機能やコミュニケーション機能を重視するケースが多いでしょう。適した製品を選択するためにも、事前にグループウェアを導入する目的を明確にしておくことが重要です。
グループウェアはオンプレミス型とクラウド型という2種類のタイプに分かれています。自社の状況や目的に合ったタイプを選択しましょう。
オンプレミス型は自社のサーバーにグループウェアをインストールして利用するタイプの製品です。
システム環境やセキュリティ対策など、自社の目的に合わせて細かく設定できる点が魅力といえるでしょう。一方、導入に際してのコストがクラウド型よりも高い、管理業務を自社で行う必要があり周辺知識を持つ人材を必要とするという点がデメリットとして挙げられます。
クラウド型は外部サーバで提供されているグループウェアを利用するタイプの製品です。
導入コストがオンプレミス型と比較して安価な点、システム面の管理の負担が少ない点が魅力といえるでしょう。運営・管理を提供元の会社が行うこともあって、自社独自のカスタマイズは難しい点がデメリットとして挙げられます。
ここからは、製造業での導入におすすめのグループウェアをご紹介します。
Garoonはサイボウズ株式会社が提供する、使いやすいインターフェースが魅力のグループウェアです。
グループウェアを導入する際の最重要項目ともいえる「多くの人にとって使いやすい」という点を高いレベルで実現している製品です。コミュニケーション機能はもちろん、スケジュール管理機能やファイル管理機能も充実しているため、製造業に適したグループウェアといえるでしょう。
Microsoft 365との連携が可能で、Teams・Outlook・OneDriveといったMicrosoftのサービスと同期可能な点も魅力です。
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Listaは株式会社テクノアが提供する、中小製造業の会社における利用を想定して開発された、特化型のグループウェアです。
全社共通のスケジュール管理、進捗管理、顧客管理など、組織内での情報共有に特に優れています。
また、使用感やインターフェースにもこだわっており、一目で業務内容や納期が確認できるため、誰でも使いやすい作りとなっています。パソコンだけでなく、スマートフォンにも対応している点が大きなメリットです。
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Google Workspaceは、Googleの提供する法人・ビジネス用のグループウェアです。GmailやGoogleドライブなど、無料で利用のできるアプリもおなじみですが、有料プランであるGoogle Workspaceを利用すると、これらの機能をさらに便利に使うことができます。一例を挙げると、Gmailでは独自ドメインの利用が可能、Googleドライブでは利用可能なストレージ容量が大幅に増加、Google カレンダーでは会議室など組織独自の予約機能を追加できます。このように、なじみのあるGoogleのサービスを、ビジネス用途で便利に利用したい方にはおすすめのグループウェアといえます。
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J-MOTTOグループウェアは、リスモン・ビジネス・ポータル株式会社が提供する圧倒的な低価格が魅力のグループウェアです。
その価格は1ユーザーあたり月額165円となっています。安価ながらもスケジュール管理機能やワークフロー機能を中心に、アプリケーションが豊富に用意されているのも魅力です。
使いやすさについてもしっかりと配慮されており、直感的な操作が可能となっています。サポート体制も充実していて、サービスの利用中はもちろん、導入を検討している段階の問い合わせにも対応しているため、導入前に不明点が生じた場合などは問い合わせをしてみることをおすすめします。
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今回はグループウェアの概要や導入のメリット、製造業でおすすめのグループウェアをご紹介しました。オフィスワークと現場での業務が分かれている製造業では、グループウェアによるコミュニケーションの活性化や情報共有の円滑化が組織に大きな効果をもたらしてくれることでしょう。
近年では製造業でもDXが注目され、テレワークを実施するための環境づくり等も求められるようになっています。この機会にぜひ、組織を変革するグループウェアの導入を検討してみてください。