組織図を制作する担当者となったものの、どんな方法で制作すればいいかわからない、どんなポイントに気を付けて制作すればいいかわからない。
そんな悩みをお持ちではありませんか?
組織図には様々な型があるため、自社に適した組織図を制作することが重要です。
本記事でご紹介するポイントを意識して組織図を制作することで、自社に適した有用な組織図を制作することができます。
効果的に活用できる組織図を作って、自社の組織力を向上させましょう。
組織図を制作する際には、実際に制作する前の下準備が大切です。ここでは、組織図を制作する際にするべき下準備を3つ紹介します。
組織図の制作に際しては、事前に目的を明確にしておくことが重要です。
事前に目的を明確にしておかなければ、目的にそぐわない組織図になりかねません。
組織図を作成する際には、組織図に記載する情報や型を設定する必要があります。
換言すると、組織図に記載する情報や型は、制作する目的を基準にして設定されることとなります。
例えば、自社の従業員に組織の構造を理解してもらうための組織図と、外部の関係者に自社情報を公開するための組織図では記載すべき内容が大きく異なります。前者の場合は、組織内の情報をより詳細にシェアするために各部署の従業員の名前や写真を掲載すべきです。
対して後者の場合は、細部にフォーカスするよりもおおまかな組織形態や部門間の関係を図示すべきです。
このように、同じ組織図でも目的によってその内容は大きく異なります。
事前に目標を設定し、その目標に適合した組織図を作成しましょう。
組織図を制作する際には、事前に組織の構成や各部署の関係性を整理しておくことが大切です。
組織の規模や形態によって、制作すべき組織図の型が変わるからです。
場合によっては組織全体ではなく、一部の部門にフォーカスして組織図を制作することもあるでしょう。
組織の構成を事前にまとめておくことで、これらの調整を行う際に自社に適した組織図の型を決定することができます。
前述したように、組織図には様々な型が存在します。ここでは、代表的な組織図の型を3つご紹介します。
階層型組織図は、組織のトップを一番上に配置し、権限や責任が大きい上から下に向かって順に要素を配置していく組織図です。
「ピラミッド型組織図」とも呼ばれ、最もポピュラーな組織図といえます。
大規模な組織やトップが明確な組織では特に有用な型で、組織内の権力や責任をわかりやすく網羅できるのが利点です。
マトリックス型組織図は、縦軸と横軸の2つの軸を用いて組織構成を表す組織図です。従業員が2つの属性を持っている場合に有効な組織図といえます。
例えば、複数の製品を取り扱う会社の場合、「製品Aの営業部」という部門が配置されている場合があります。この場合、縦軸には「営業部・広報部・商品開発部」といった部門を配置し、横軸には「製品A・製品B・製品C」といった要素を配置します。
これによって、「製品Aの営業部」という2つの属性を一目で確認することができます。
フラット型組織図は、トップと従業員の間に配置される中間層を階層型組織図よりも減らした組織図です。
小規模な会社で特に有用な組織図で、中間管理職が少ない場合にはこの型を採用することをおすすめします。
フラット型の組織では、従業員がトップや経営層といった権力者と直接やり取りを行う場合も多くなります。
そのため、大規模な階層型の組織図よりも、従業員が経営へ及ぼす影響が大きいフラット型組織図の方が適しているいえます。
SmartArtを利用する方法は、Excel、Word、PowerpointといったOfficeソフトで実行することができます。
ここでは、主にExcelを使用した組織図の制作方法をご紹介します。
各Officeソフトに用意されている「SmartArt」の機能を利用して組織図を制作する方法です。SmartArtに用意された組織図のテンプレートに必要な情報を記載していくだけで組織図を制作できます。
Excelを使用し、セルと罫線を使って手書きで組織図を制作する方法です。
Excelを使用し、図形を使って組織図を制作する方法です。
ここでは、組織図を制作する際に意識すべきポイントをご紹介します。
前半でも触れましたが、組織図は何らかの目的を達成するために制作するものです。そのため、目的に沿った組織図になっているかどうか、常に確認するようにしましょう。特に、以下のタイミングでは注意が必要です。
制作段階はもちろん、制作後も目的に対する意識を忘れないようにしましょう。
組織図は制作して終わりではなく、組織内において共有し、有効活用することで初めて効果を発揮します。制作した目的などの情報も合わせて共有し、利用する人に有効に使ってもらえるよう配慮しましょう。
また、人員の入れ替わりや役職の変更に備えて、定期的に更新を行うことも忘れないようにしましょう。
最後に、組織図を制作することで得られるメリットをご紹介します。
組織図を制作することで、自社の組織体制を一目で確認できるようになります。これによって、組織体制や権限・責任の所在がはっきりしないという問題を解決できます。
また、組織体制を一覧できるようにすることで、従業員が組織における自身の立ち位置や役割を自覚する助けにもなります。
組織体制を確認しやすくなることによって、業務を円滑化できます。組織図で権限・責任を明確にすることで、誰に確認をとるべきか、誰の許可をもらうべきかが明確になります。このような組織内でのやり取りをスムーズにすることは、組織活動の円滑化につながります。
組織図を外部の関係者に公開することで、企業の信頼を向上させることができます。その企業の顧客となる会社やステークホルダー(株主などの利害関係者)は、公開された組織図によって企業の情報を参照して自身の行動を決定できるからです。
そのため、どのような体制で企業活動を行っているかを公開することは、企業の健全性の証明となり、外部の関係者から信頼を得やすくなります。
本記事では、組織図の作り方および組織図を制作するメリットをご紹介しました。組織の構成をはっきりさせておくことで、組織活動を円滑に進めることができます。
組織図を利用すれば、組織内部の人員および外部の関係者の双方に対して、自社組織の構成を表明することができます。目的に沿った有用な組織図を制作して、自社の円滑な組織活動を実現しましょう。