PIMとDAMの違いを5分で解説!【情報管理体制は組織を変える】

組織の持つ情報資産の重要性が上がっている現代、ビジネスの世界においては膨大な情報を正確かつスピーディーに活用したり、共有したりする必要があります。また、常に変化し続ける社会情勢や顧客のニーズに対応するためには円滑な組織運営が必要不可欠です。そのために情報管理の技術をより一層高めていかなくてはなりません。

つまり膨大なデータの管理や情報を有効活用できるかどうかが、組織の未来を決めるといっても過言ではないのです。

本記事でご紹介するPIM/DIMは、膨大な情報を一元管理し、組織での情報共有や顧客への情報提供を極めて速く、効率的に行えるようにするソリューションです。

以下、より詳しくPIM/DAMを解説していきます。

PIM/DAMとは?


PIM/DAMとはどのようなソリューションで、組織にどんなメリットをもたらすのでしょうか。ここではPIM/DAMの概要と解決できる課題について解説していきます。

PIMとは

PIMとは、Product Information Managementの略称で、日本語では「商品情報管理」と訳されます。商品に関連する情報を一元管理し、商品カタログやWebサイトなどの多様な媒体に最新の情報をリアルタイムで共有することを可能にします。

商品の価格や規格に関する膨大な情報をまたいで共有できるので、組織内での情報共有が容易になるのはもちろんのこと、顧客に最新の情報をスピーディーかつ正確に届けられることが大きなメリットといえるでしょう。

DAMとは

DAMとは、Digital Asset Managementの略称で、日本語では「デジタル資産管理」と訳されます。動画や写真をはじめとしたデジタルコンテンツを一元管理する仕組みのことです。これらのデジタルコンテンツも商品情報の一部と捉えれば、DAMもPIMの一種であるといえるでしょう。

DAMを導入すると、画像や動画、3Dモデルなどの様々なデジタルコンテンツをまとめて管理し、検索・利用をスピーディーに行えるようになります。現代ビジネスにおいてはSNSや動画サイト、Webサイトなど多様なチャネルを活用しながら、マーケティングをする必要があります。

そのためには膨大なデジタルコンテンツが必要であり、かつそれをスピーディーに運用しなくてはなりません。従って、DAMを活用してデジタルコンテンツを効率的に管理することは組織の力になるといえるでしょう。

PIM/DAMが組織に何をもたらすか

PIM/DAMを導入することで得られるメリットは、以下のようなものがあります。

  • 組織内での情報管理がスムーズになる
    PIM/DAMを導入することで、これまで各部署で別々に取り扱っていた情報をクラウド上で一元管理することが可能になります。その結果、これまで逐一行っていた情報共有が自動化されてタイムラグがなくなり、各部署間での情報共有や顧客へのプロモーションをより迅速に行うことができます。
    また適切に情報を管理することで、常に最新の情報を提供することが可能になります。最新の情報を正しく提供できないことによって発生する利益損失の回避にもつながります。多くの顧客がWeb上で情報を取得する現代では、情報を速く、正確に届けることは企業の利益向上に直結します。
  • 情報管理に割いていた時間やマンパワーを大幅に削減できる
    複数の部署や媒体に分散していた情報を一元化することで、それらの情報を管理するために割いていた、人的リソースを削減することができます。
    時代とともに増えていく膨大な情報を、昔と変わらず人の手で管理している場合、情報管理に割く時間や人員はいくらあっても足りないでしょう。PIM/DAMを導入し膨大な情報管理をシステムが担うことで、貴重なリソースを削減できることは組織にとって大きなメリットとなります。
  • 誤情報の掲載や権利関係のトラブルを防ぎ、企業のブランドを守る
    商品情報をはじめとした各種データは、他部署であっても組織の中では常に最新の情報で統一することが理想です。
    各部署で商品情報のデータが異なっていては、企業の信用を失わせるような重大な問題に繋がりかねません。PIM/DAMを導入すれば、リアルタイムで最新の情報を共有することも可能です。これによって組織内での情報のズレをなくし、誤った情報の掲載や権利関係のトラブルを未然に防ぐことができます。

PIM/DAMの違いとは?

ここまで、PIMとDAMについて説明してきました。では、両者にはどんな違いがあるのでしょうか。2つに分けて解説します。

扱う情報の違い

PIM/DAMの目的は概ね共通しており、商品情報を一元管理して組織内で共有し、顧客にスピーディーかつ正確に情報提供を行うことにあります。商品の展開やマーケティングに重きを置いたソリューションといえるでしょう。

異なるのは両者が取り扱う情報です。PIMがメタデータなどの商品関連情報を扱うのに対してDAMは、写真や動画をはじめとしたデジタルコンテンツを扱います。

PIM/DAMの強みの違い

PIMの強み

PIMの強みは、組織内に散乱した商品に関する膨大な情報を組織内で一括して共有できる点にあります。PIMの扱う商品関連情報は随時更新されるため、組織内で常に最新の情報を保つことが理想です。

しかし、各部署で別々に管理されていることが多く、商品の数が多ければ多いほど、それに付随する詳細情報を組織内で共有し合うことは極めて困難になります。
そこでPIMを導入してクラウド上で一元管理することで、統合された全てのデータを各部署で共有し、閲覧することが可能になります。

DAMの強み

対してDAMの強みは、画像をはじめとしたデジタルコンテンツを安全に管理できる点にあります。デジタルコンテンツは広告、Webサイト、SNS等、さまざまなチャネルで活用されるもの。

DAMを導入すればデジタルコンテンツをクラウド上で管理して、各部署で共有することができるのはもちろんのこと、デジタルコンテンツの著作権やダウンロードの可否など、子細な制限をコンテンツに付与することも可能です。

このようなデジタルコンテンツ特有の問題に対応できるのはDAMの強みといえるでしょう。

PIM/DAMどちらを導入すべきか

PIM/DIMの違いを解説してきました。では、最終的にどちらを採用するのがよいのでしょうか。ここでは、双方のソリューションを導入すべき事例をご紹介します。

PIMを導入すべき事例

PIMを導入すべき事例は、以下のような課題を抱えている時といえるでしょう。

  • マーケティングや商品営業に関しての情報管理体制を整えたい
  • 情報管理の仕組みがなく、商品情報が整理できていない
  • 部署間の連携ができておらず、顧客への情報提供にタイムラグが生じてしまう
  • 海外展開に際して、海外支店とスピーディーに情報共有する体制が整っていない
  • 販売代理店との情報共有をリアルタイムで行いたい

DAMを導入すべき事例

DAMを導入すべき事例は、以下のような課題を抱えている時といえるでしょう。

  • 社内に散らばっているデジタルコンテンツを部署や担当の枠を超えて簡単に共有できるようにしたい
  • デジタルコンテンツを利用した営業やマーケティングを効率的に行いたい
  • デジタルコンテンツの管理に割いていたマンパワーを削減し、他業務に回したい
  • デジタルコンテンツの管理体制を整えることで権利関係のトラブルを回避し、コンプライアンスの遵守を徹底したい

PIM/DAM導入に特に向いている組織

PIM/DAMは、規模の大きい組織やこれからさらなる規模拡大を目指している組織には特に有効なソリューションです。というのも、規模が大きくなるにつれて、取り扱う商品情報も多様になるうえ、その情報を共有すべき部署や媒体も増えていくからです。

また企業が海外へ進出すると、言語や時差等による情報遅延に対処する必要が出てきます。海外進出を考えている企業は早めに対策をしておくことが必要でしょう。

まとめ


本記事では、PIM/DAMの概要とその違いについて解説しました。

WebサイトやSNSなど、顧客との接点が多様化していく現代、企業にとって情報管理の重要性は増しています。情報管理体制を整えていくことは、組織の力となることでしょう。

最近ではPIM/DAMを統合したサービスや、これらの垣根を越えたサービスも提供されており、情報管理ソリューションの選択肢は増えています。この機会に改めて組織の情報管理体制を見直し、自社に合ったソリューションの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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