組織の持つ情報資産の重要性が上がっている現代、ビジネスの世界においては膨大な情報を正確かつスピーディーに活用したり、共有したりする必要があります。また、常に変化し続ける社会情勢や顧客のニーズに対応するためには円滑な組織運営が必要不可欠です。そのために情報管理の技術をより一層高めていかなくてはなりません。
つまり膨大なデータの管理や情報を有効活用できるかどうかが、組織の未来を決めるといっても過言ではないのです。
本記事でご紹介するPIM/DIMは、膨大な情報を一元管理し、組織での情報共有や顧客への情報提供を極めて速く、効率的に行えるようにするソリューションです。
以下、より詳しくPIM/DAMを解説していきます。
PIM/DAMとはどのようなソリューションで、組織にどんなメリットをもたらすのでしょうか。ここではPIM/DAMの概要と解決できる課題について解説していきます。
PIMとは、Product Information Managementの略称で、日本語では「商品情報管理」と訳されます。商品に関連する情報を一元管理し、商品カタログやWebサイトなどの多様な媒体に最新の情報をリアルタイムで共有することを可能にします。
商品の価格や規格に関する膨大な情報をまたいで共有できるので、組織内での情報共有が容易になるのはもちろんのこと、顧客に最新の情報をスピーディーかつ正確に届けられることが大きなメリットといえるでしょう。
DAMとは、Digital Asset Managementの略称で、日本語では「デジタル資産管理」と訳されます。動画や写真をはじめとしたデジタルコンテンツを一元管理する仕組みのことです。これらのデジタルコンテンツも商品情報の一部と捉えれば、DAMもPIMの一種であるといえるでしょう。
DAMを導入すると、画像や動画、3Dモデルなどの様々なデジタルコンテンツをまとめて管理し、検索・利用をスピーディーに行えるようになります。現代ビジネスにおいてはSNSや動画サイト、Webサイトなど多様なチャネルを活用しながら、マーケティングをする必要があります。
そのためには膨大なデジタルコンテンツが必要であり、かつそれをスピーディーに運用しなくてはなりません。従って、DAMを活用してデジタルコンテンツを効率的に管理することは組織の力になるといえるでしょう。
PIM/DAMを導入することで得られるメリットは、以下のようなものがあります。
ここまで、PIMとDAMについて説明してきました。では、両者にはどんな違いがあるのでしょうか。2つに分けて解説します。
PIM/DAMの目的は概ね共通しており、商品情報を一元管理して組織内で共有し、顧客にスピーディーかつ正確に情報提供を行うことにあります。商品の展開やマーケティングに重きを置いたソリューションといえるでしょう。
異なるのは両者が取り扱う情報です。PIMがメタデータなどの商品関連情報を扱うのに対してDAMは、写真や動画をはじめとしたデジタルコンテンツを扱います。
PIMの強みは、組織内に散乱した商品に関する膨大な情報を組織内で一括して共有できる点にあります。PIMの扱う商品関連情報は随時更新されるため、組織内で常に最新の情報を保つことが理想です。
しかし、各部署で別々に管理されていることが多く、商品の数が多ければ多いほど、それに付随する詳細情報を組織内で共有し合うことは極めて困難になります。
そこでPIMを導入してクラウド上で一元管理することで、統合された全てのデータを各部署で共有し、閲覧することが可能になります。
対してDAMの強みは、画像をはじめとしたデジタルコンテンツを安全に管理できる点にあります。デジタルコンテンツは広告、Webサイト、SNS等、さまざまなチャネルで活用されるもの。
DAMを導入すればデジタルコンテンツをクラウド上で管理して、各部署で共有することができるのはもちろんのこと、デジタルコンテンツの著作権やダウンロードの可否など、子細な制限をコンテンツに付与することも可能です。
このようなデジタルコンテンツ特有の問題に対応できるのはDAMの強みといえるでしょう。
PIM/DIMの違いを解説してきました。では、最終的にどちらを採用するのがよいのでしょうか。ここでは、双方のソリューションを導入すべき事例をご紹介します。
PIMを導入すべき事例は、以下のような課題を抱えている時といえるでしょう。
DAMを導入すべき事例は、以下のような課題を抱えている時といえるでしょう。
PIM/DAMは、規模の大きい組織やこれからさらなる規模拡大を目指している組織には特に有効なソリューションです。というのも、規模が大きくなるにつれて、取り扱う商品情報も多様になるうえ、その情報を共有すべき部署や媒体も増えていくからです。
また企業が海外へ進出すると、言語や時差等による情報遅延に対処する必要が出てきます。海外進出を考えている企業は早めに対策をしておくことが必要でしょう。
本記事では、PIM/DAMの概要とその違いについて解説しました。
WebサイトやSNSなど、顧客との接点が多様化していく現代、企業にとって情報管理の重要性は増しています。情報管理体制を整えていくことは、組織の力となることでしょう。
最近ではPIM/DAMを統合したサービスや、これらの垣根を越えたサービスも提供されており、情報管理ソリューションの選択肢は増えています。この機会に改めて組織の情報管理体制を見直し、自社に合ったソリューションの導入を検討してみてはいかがでしょうか。