目まぐるしく変わる市場の中で、戦略が立てづらいと感じる、企業の担当者はいらっしゃるのではないでしょうか?本記事では、OODAループについての概要や、活用した戦略の具体例について解説します。
この記事を参考に、立案した戦略を成功に導き、目標を達成しましょう。
OODAループとは、アメリカの軍事戦略家であるジョン・ボイド氏が発明した、米軍の意思決定プロセスを理論として体系化したものです。
OODAループをビジネスシーンで活用すると、以下の3つのメリットがもたらされます。
OODAループは、論理的思考だけではなく、直観等の人間の潜在能力を活かして、自発的に瞬時な判断が可能です。
ビジネスは意思決定の連続なので、迅速に正しい決定を下す必要があります。他の人に意見を求める暇もなく、意思決定をしなければならない場合もあるでしょう。
そういったときに備えて、部下にOODAループ落とし込んでおけば、指示待ち人間にならず、現場で最適な判断が行えるようになります。特に近年は、市場が急激に変化し続け、迅速な意思決定がますます求められてきているので、OODAループの必要度が高まっています。
OODAループを構成する要素として、4つのプロセスがあります。
Observe(観察)・Orient(状況判断)・Decide(意思決定)・Act(実行)の4つで、これらの頭文字をとり、OODAループと名付けられました。
OODAループでは、1週目のループで得られた情報を、次のループで活かすことが大切です。1週目のループのフィードバックができれば、目指す結果に到達しやすくなります。
OODAループは、よく似た意思決定の手法であることから、しばしばPDCAサイクルと同一視されます。しかし、似ているようで、OODAループとPDCAサイクルの性質は全く異なります。
本項では、PDCAサイクルの簡単な説明と、OODAループとの違いについて比較していきます。
PDCAサイクルとは、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Act(改善)の4段階を継続的に繰り返すことで、業務の改善に繋げる手法です。
この改善の段階で、そのまま計画を続けるか、中止するかを検討し、決定しましょう。
PDCAの最後のステップである、Act(改善)を行ったら、Plan(計画)に戻り、取り組んでいる業務や戦略のブラッシュアップを図ります。
PDCAサイクルは、サイクルを始めたら、最後まで回します。OODAループは、必要に応じて、途中の段階でも前の段階に戻ってループを再開できます。
自由度という意味では、OODAループの方が高いと言えます。
また、OODAループは、意思決定の改善を促す手法で、実行までのスピード感を重視しています。例えば、新規事業の立ち上げなど、不確定な要素が多く急激に状況が変化する環境下では、OODAループは効果的です。
PDCAサイクルは、決められた工程において、いかに効率よく業務を回せるかの改善を促す手法です。
PDCAサイクルでは、一番最初のPlan(計画)を肝にサイクルが回るため、計画を立てても変化が激しく、思ったように進まないことが多い事業には適していません。
すでにある商品やサービスの改善には、効果的な手法です。
戦略を立てる際は、OODAループとPDCAサイクルのどちらが必要かを考え、うまく使い分けましょう。
実際に、OODAループの具体例を解説します。
本記事では、OODAループで踏むプロセスやPDCAサイクルとの比較、OODAループの実際の活用例について解説しました。非効率なプロセスを踏んでいれば、目標までの道が遠ざかり、悪ければ、目標の達成ができないと判断するまでに時間がかかってしまいます。
必要なプロセスを経て、戦略を効率よく回し、成功に導きましょう。