企業の成長のためには欠かせない「チームビルディング 」。
とはいえ、まず何から始めればいいか、どんなメリットがあるかわからない方も多いでしょう。
本記事では、チームビルディングが何かやメリットなどを説明し、チームビルディングの手法も紹介します。
この記事を参考にし、チームを機能させてみてください。
チームビルディングとは、メンバーが個人のスキルや経験を最大限に発揮できるチーム作りへの取り組みのことを言います。
個人では達成が難しい大きな目標を、チーム一丸となって達成することがチームビルディングの目的です。
業務の中には個人の能力のみで解決できない問題もあるでしょう。チーム内で協力関係が築ければ、適切な役割分担と相互の連携で、一人の能力値が最大化されます。
Appleの創業者であるスティーブ・ジョブズは、「 私のビジネスモデルはビートルズだ。 彼らは、お互いの負をチェックし合った。 お互いにバランスを取り合い、4人の合計は4より大きくなった。
ビジネスで偉大なことは、一人では成し遂げられない、チームによってなされるのだ」と、個人よりもチームの重要性を説明しています。
チームビルディングは、参加するメンバーによって、達成すべき目的が変わります。
チームビルディングをすると、具体的にはどのような変化が起こるのでしょうか。
チームビルディングによって組織が変化するポイントを解説します。
チームビルディング を通してメンバー同士の人となりを理解することで、コミュニケーションの活性化が期待できます。
コミュニケーションが促進されれば、メンバー間で必要な報連相が自発的且つ適切に行われるでしょう。
進捗や状況を共有することで問題発生リスクが低下し、知識や技術の共有により生産性向上に繋がります。
そうしたコミュニケーションを繰り返すことでメンバー同士の信頼関係を築くことができ、チームの結束も高まります。
チームで協力して一つの大きな目標に向かうことは、個人のやる気やモチベーションの向上が見込めます。
モチベーションが高ければ、チャレンジしようという気持ちも芽生え、新しいアイデアも出やすくなるでしょう。
他の人が努力している姿をみて、自分も頑張ろうという気持ちになり、仕事の能率も上がります。
例えば、部活で全国大会での優勝を目指している高校であれば、その目標を見すえどんな練習をすればいいのかを考え、工夫してくる人も出てきます。
自主練習するチームメイトに感化されて、練習し始める人も出てくるでしょう。
チームで同じ目標に向けて進むことは、モチベーションの向上に繋がります。
そういった目標と熱量を共有するために、チームビルディングが重要な役割を果たします。
チームビルディングをすることで、主体的に考えることができるマインドセットが可能です。
会社がチームでの達成目標を設定しても「この目標を達成することが自分の仕事である」と仕事を自分ごと化するマインドセットが形成されていなければ、チームは機能しません。
業務の中で進捗が遅れていたとしても、自分が行なっている範囲の業務にしか集中できず、チームへの帰属意識も薄い状態です。
チームの目標に対して、主体的に行動できる社員が増えれば、課題の解決までスムーズに進みます。
社員を成長意欲のあるポジティブなマインドセットをすれば、成長スピードは早くなり、チームの成功に直結します。
成長型のポジティブな思考を持っている人は、新しい挑戦に意欲的なので、自社の改善に積極的に取り組みます。
例えば、ある地域で自社のサービスの売れ行きが悪かった時に、なぜ売れないのか、どうしたら売れるかなど、地域にあった売り出し方を考えたとします。
施策が当たり、その地域の売り上げが伸びれば、似た環境の地域にも転用できるので、爆発的に売り上げが伸びるでしょう。
逆にネガティブな思考を持った人は、その地域でサービスが売れないのは、地域に合わないサービスだから仕方ないと断じてしまいがちです。
もちろん、ミスマッチの地域にサービスを売るのはコストの無駄ですが、最初から決めつけるのではなく売り方を考え抜けば、もしかしたら突破口があるかもしれません。
成長マインドセットを行うことで、会社や組織の強化に繋げられます。
チームビルディングの発展段階の考え方について、心理学者であるタックマンが提唱した「タックスマンモデル」が挙げられます。
段階ごとに、何をするかが変わってくるため、段階にあったチームビルディングの施策をしなければいけません。
以下の5段階に分類されます。
人間力、個人のスキルやチーム力を高めるような研修は、代表的なチームビルディングの手法です。
例えば業務の中で起こりうる問題に関する課題を与えられ、その解決方法をチームで考え発表したり、成長志向のマインドを形成するための方法が講義形式で行われたりと研修の内容は様々です。
講義で体系的に学びながら実践できるので、インプットとアウトプットを同時に行うことができます。個人のスキルアップやモチベーション向上に繋がりやすいといえるでしょう。
ゲームであれば、チームで楽しみつつ、緊張を和らげることができます。チームが結成されたばかりの時期では、お互いの性格がわからず、初対面のために緊張しているメンバーもいるでしょう。
軽い気持ちで楽しめるゲームであれば、緊張した雰囲気も和らぐはずです。
ただのゲームとはいっても、論理的思考や広い視野などが必要になるゲームは多くあります。
チーム内の関係性の向上だけでなく、目に見えないスキルを高めるためにも一役買ってくれます。
チームワークを高めるためには、アクティビティがオススメです。
チームで1つの活動をするなかで、チームで協力して達成することの楽しさや難しさを、再認識させることが目的です。
仕事とは直接関係のないアクティビティを行うことで、メンバーの普段とは違う一面が見れるというのも、一つの特徴です。
また既存のチームや部署の垣根を超えたチーム分けをすることで、普段接点の少ない社員同士の絆が生まれます。
チームビルディング を通して普段の業務でのスムーズな連携が期待できます。
スポーツ大会や運動会などチームで協力して一緒に体を動かすアクティビティもあれば、クイズ大会やサバイバルゲームのような屋内アクティビティもあるので、参加人数や特性に合わせて様々なアクティビティを設けることができるでしょう。
社内SNSがあれば、日常のコミュニケーションが活発化します。
社内SNSとは、社内だけの利用に特化したコミュニケーションツールです。普通のSNSにある「いいね機能」に加え、業務を整理できる「タスク機能」など、仕事においても便利な機能がついています。
オフラインだけでなく、オンラインでのチームのメンバーと繋がることで、コミュニケーションが円滑になり、団結力が強いチームが作られます。
特にリモートワークの導入により社員間での接点が減っているのであれば、社内SNSは社員間のコミュニケーション活性化に貢献してくれるでしょう。
メンバー同士の関係性を強固にするためには、気兼ねなく楽しめるイベントがおすすめです。
社外での交流は、業務では見えないメンバーの一面を見せてくれます。その人の人間性を知ることで信頼関係を築くことができ、その信頼関係は業務でも大いに役立ってくれるでしょう。
飲み会やバーベーキューなどを設けることもあれば、社内イベントとして「新春書き初め大会」「社員全員で集まる総会」などを実施する企業もあります。
組織の能力を底上げするために、チームビルディングは大事な施策です。ターゲットや段階別にやることは変わってくので、自分のいる組織はどの部分か考えましょう。
また、紹介したチームビルディングの手法は様々なので、自社に合うものを選び、活かしてみてください。