働き方の多様化やコロナ禍の影響による雇用形態の変化などにより、副業に関する考え方が大きく変わりつつあります。
最近では、第一生命保険が、大手生命保険会社で初めて社員の副業を認めたことで大きな話題を呼びましたね。
副業といえば、本業以外の副収入を目的に行うイメージがありますが、これからの時代は「本業のためのスキルアップ」や「個人のキャリア形成」という観点で副業を志すビジネスマンが増えることが予想されています。
そこで、この記事では副業を志すビジネスマンのために、「スキルを手に入れるためにオススメの副業とプラットフォーム」についてご紹介します。
副業の傾向は年々変遷しており、需要と供給のバランスによって人気の副業職種も変わります。
株式会社GVや株式会社ゼニスが行った副業に関する調査結果を参考に、まずは近年の副業傾向をご紹介しましょう。
2020年は新型コロナウイルスの影響を受け、男女ともに半数近くが「収入が減った」と回答しています。
出典:PR TIMESより
そして副業を始めるきっかけも、男性51.5%、女性59.5%が「収入を増やしたかった」という回答でした。
出典:PR TIMESより
また調査を行った2020年10月時点で副業を開始してから「3年以上」という回答が男女ともに3割近くをマークしています。
女性は「6ヶ月未満3ヶ月以上」「3ヶ月未満」の回答者が3割を超えているため、緊急事態宣言が発令された2020年4月以降で副業を開始した人も一定数いることがわかります。
株式会社GVが調査した結果によると、リスクなしでできる副業として代表的な「懸賞・アンケートモニター」を選んでいる方が全体の34.9%という結果でした。
次いで「クリエイティブ」31.7%、「インターネットメディア」23.3%、「投資・シェアビジネス」17.6%と続きます。
出典:PR TIMESより
低リスクな「懸賞・アンケートモニター」をしながら他の副業にも挑戦している人も多いのが現状です。
いずれの副業でも共通していることは、パソコン1つでできる在宅ワークであるということです。
昨今のCOVID-19による影響を考えると、本業のスキマ時間や帰宅後・休日を使ってできる副業の人気が高く、また需要が高く仕事が多いために選ぶ人も多いことが推測できます。
実際に副業で収入を得ている方は、いくらくらい稼げているのか気になる方も多いのではないでしょうか。
出典:PR TIMESより
副業で得られる月収平均額は「47,455円」という結果でした。
しかし内訳を見ると「10,000円未満」49.1%、「10,000円以上30,000円未満」29.1%と、約8割近くの人が3万円未満の収入であることが確認できます。
前述の「懸賞・アンケートモニター」などの低リスクの副業は金額も低く設定されているため、収入額も少ないことが予想されます。
副業である程度の収入を見込むためには、クリエイティブな仕事や一定のスキルが必要だということが読み取れる調査結果です。
では、スキルを手に入れることができる副業とは一体どのような種類があるのでしょうか。
一口に副業といっても、その種類はたくさんあります。
副業にどの程度時間が取れるのか、どの程度の初期投資ができるのかによっても選び方は多種多様です。
本業と両立でき、さらにスキルを身につけることができる副業をいくつかご紹介します。
スキルマ―ケットとは、個人の技術や知識を使ったサービスや商品を売買するものです。
イラストや動画の作成や、ホームページの作成、外国語の翻訳、美容・ファッションのアドバイスなど、売買できる商品は多岐に渡ります。
自分が持っている知識や技術を使って仕事をすることで、さらにスキルを磨くことができ、「そのスキルをどのように生かして販売につなげるか」というマーケティングの能力を身につけることもできます。
DX時代に突入し、IT関連のビジネスの拡大を背景にプログラミングの副業が注目されています。
レベルに応じた業務を選ぶことで、すでにある程度のプログラミングスキルを持ったエンジニアだけでなく、独学でプログラミングを学習して実務を経験したい人や、普段の仕事ではあまり使わない言語の勉強をしたい人などにとってもオススメの副業です。
Webライティングとは、ブログなどのWeb媒体に適した文章を書く仕事です。
この仕事は、医療系、健康系、ビジネス系、車系、テクノロジー系など、募集されている案件のカテゴリーが様々です。そのため、様々な職種の方のスキルアップが可能な副業です。
Webページの場合、飛ばし読みされても理解できるよう論理的かつ分かりやすい文章が求められるため、Webライティングによって、ロジカルな思考や、人を納得させる文章力を身につけることができます。
また、SEOに効果的な文章の作成も必要になるため、SEOの知識を得ることもできます。
近年のYouTubeやSNSの盛り上がりに比例して、動画編集の需要も高まっています。
動画編集ソフトとカット作業やテロップ入力などのカンタンな作業のみで受注できる案件も多いため、参入の障壁もそれほど高くありません。
動画編集で学べるスキルは、編集技術だけでなく、「視聴者にインパクトや感動を与えられるにはどうすればいいか?」を考えて取り組むことで、演出力やプレゼン能力を身につけることができます。
アフィリエイトとは、ブログやホームページ内の記事で広告主の商品やサービスを宣伝し、そのページを見た人が実際に購入や契約した場合に、一定の報酬が支払われる仕組みです。
自身でブログやサイトを立ち上げ、商品やサービスを販売することでビジネスを成立させます。
Webライティングと同様、カテゴリー次第で色んな職業の人がスキルアップできる副業ですが、販売する商品に自身の文章や構成で誘導する必要があるため、マーケティング力のスキルを得ることができます。
せどりとは、「転売」のことです。ネット通販やリサイクルショップなどで商品を安く仕入れ、ネットなどで販売し、仕入れ額と販売額の差額で利益を得ます。
一言でせどりといっても、仕入れ先が実店舗の人、楽天などのネット通販の人、海外の人など様々です。
しかし、どのような形のせどりでも、確実に必要なスキルはリサーチ力です。
市場調査や市場分析、データ関連のスキルを得たい人にオススメの副業です。
「仕事をして欲しい人や企業」と「仕事をしたい個人」をマッチングする副業プラットフォーム。
副業のニーズの増加を背景に、様々なプラットフォームサービスが登場しています。
ここでは、それぞれのサービスの特徴や扱っている案件などを解説しつつ、オススメのプラットフォームを7つご紹介します。
紹介するのは以下の7つのサービスです。
クラウドワークス
ココナラ
タイムチケット
カフェトーク
Yahoo!副業
プロの副業
SOKUDAN(ソクダン)
一つずつ解説します。
出典:クラウドワークス公式HPより
クラウドワークスは日本最大級のクラウドソーシングサイトです。副業ブームの火付け役を担ったプラットフォームといっても過言ではありません。
初心者向けからプロ向けまで、幅広いレベルの仕事があり、自身の能力に合った案件を探すことができます。
現在、募集されている仕事をみてみると、36万件以上ありました。
初心者でも案件を比較的カンタンにみつけることができるため、初心者に最もオススメのプラットフォームです。特にカンタン作業というカテゴリの仕事は、専門的なスキルがなくての対応ができる副業案件になっているのでおすすめです。
出典:ココナラ公式HPより
ココナラは知識・スキル・経験などをサービスとして出品できる「スキルマーケット」のサイトです。
FXの手法や霊感霊視、占いなど様々なジャンルのサービス(すべてオンライン)が様々な値段で販売されています。
最低単価が500円~と安価に設定してあるので、実績を積みやすいという特徴があります。
スキルマーケットに興味がある人は、ぜひ、ココナラを覗いてみてください。
タイムチケットは、個人の時間を30分単位で売り買いできるサービスです。ビジネス関連のコンサルティングから写真撮影、恋愛・結婚相談まで、様々なスキルや経験を持ったプロたアドバイザーに依頼することができます。
ココナラ同様、スキルマーケティングのプラットフォームですが、ココナラと比較すると、「最低単価が2,500円~と高めの設定」で、「オンラインだけでなく対面もOK」という違いがあります。
カフェトークは、講師やレッスンを探し、スカイプを使って語学レッスンを受けることができるサービスです。
このプラットフォームで副業をするためには下記のステップで「講師登録」をする必要があります。
出典:カフェトーク公式HPより
他のスキルマーケットサービスと違うのは、③にある「インタビュー」で事務局とオンラインの面接をする必要があります。
そのため、他のサービスに比べてややハードルが高いですが、語学やプログラミングなど、元々高いスキルを持っている人にはオススメのプラットフォームです。
出典:Yahoo!副業公式HPより
Yahoo!副業は、その名前の通りやYahoo!が運営している副業マッチングサービスです。
ヤフーや、同グループの他、大手有名企業の副業案件が掲載されています。2022年5月28日現在での副業募集案件数は154件となっています。
フリーキーワードでの検索はできませんが、企業名を選択して副業案件を探すことができるので、大手企業での経験を積みたい人におすすめです。
プロの副業は、企業の経営課題に対して、専門スキルをもつ副業人材をスポットでアサインする副業マッチングプラットフォームです。
マーケティング、広報/PR、人事、財務、エンジニア、デザイナーなど幅広い職種のプロジェクトがあります。専門スキルを持った人材が複数の企業やプロジェクトに業務委託契約で参画する就業モデルとなっています。
SOKUDANは、リモート案件が90%を超えているフリーランス・副業向けの求人マッチングプラットフォームです。
エンジニア、マーケター、営業を中心に、幅広い業種の案件があります。案件自体は週1日~3日のものが多く、平均単価も32万円となっており、高単価で働きやすいのが特徴です。また、契約までの期間は平均2週間なので、すぐに働きたいという方の要望を満たしてくれるでしょう。リモートワークで副業をしたいという人は登録してみてはいかがでしょうか。
副業を国が推奨する時代に突入し、様々なプラットフォームの誕生で、誰もがカンタンに副業を始めることができるようになりました。
副業はただのお小遣い稼ぎではなく、自身のスキルアップや将来のステップアップするための手段の一つです。
「将来どうなりたいか」「どんなスキルを身につけたいか」など、自身の目的を明確にし、自分に最適な副業とプラットフォームを見つけましょう。