Microsoft Officeを活用したドキュメント管理の手法や便利機能

最近では紙文書ではなく、データ化された文書である「ドキュメント」をメインに管理している企業が増えています。

中でも、WordやExcelなどのMicrosoft Officeで作成したOffice形式のドキュメントが多くを占める企業が多いのではないでしょうか。

日ごろからなにげなく使用しているOfficeですが、「ドキュメント管理をするためのルール作り」と「Officeの便利な機能の活用」をすることで、ドキュメントにまつわる業務の効率が劇的にアップします。

そこで、この記事では、業務効率化で生産性向上をしたい人のために「Microsoft Officeを活用したドキュメント管理の手法や便利機能」ついてご紹介します。

適切なドキュメント管理をするための準備

データ化されたドキュメントは紙文書と違い、保管時に物理的なスペースを取りません。

しかし増え続けると「探したい文書が見つからない」「似たようなファイルがいくつもあってわからない」などの課題に直面します。

そのためにいくつかの事前準備をしておくことで、スムーズに適切な文書管理を行うことが可能になります。

運用のためのルールをつくる

ドキュメント管理の運用において、企業やグループごとに下記のようないくつかのルールを定めておくことが重要です。

ドキュメント名のつけ方を統一する

社内やグループ内でドキュメント名のつけ方が統一されていないケースは多くの企業で散見されます。

たとえば、同じ見積書でも「20210411見積書」や「令和3年4月11日_見積書」「見積書-R3.4.11」など、個々の独自の文書名で保管されてしまい、本人以外がその文書を検索する際に手間どってしまいます。

基本的には、下記の図のように「日付_文書種類_企業名」のように最初に日付を持ってきて、その後は決まったルールの上で分類していくと良いでしょう。

日付を最初に持ってくることで、文書が日付順に整頓され、見やすくなります。

今回は「日付_内容_企業名_文書種類」で作成しましたが、日付以外の分類や順番は変更しても特に問題はありません。

また、つなぎ目も「_」ではなく「-」でも良いでしょう。

文書名の統一ルールを作成することと、それを周知することが重要です。

格納フォルダにもわかりやすい名前をつける


ドキュメント名だけでなく、格納フォルダの名前をわかりやすくつけることで、後々の文書の探す時間の削減につながります。

一番重要なのは「誰が見ても中身を想像できること」です。

「年度_見積書」や「西暦_企業名」など、管理しやすいフォルダ名で統一すると良いでしょう。

格納フォルダを細分化しすぎない

文書の量が増えてくると、格納フォルダが細分化し、どんどん新しいフォルダを増やしてしまうということがよくあります。

そちらの方が文書が探しやすいと思いがちですが、上であげた「文書名のルール化」と、「わかりやすい格納フォルダ名」の運用ができれば、文書名や全文検索が可能になります。

格納フォルダを増やしすぎることで、文書の在処の的を絞りにくくなり、文書が探しにくくなるということを肝に銘じましょう。

また階層が深くなればなるほど、文字検索で呼び出すにもより多くの時間を要するようになります。

格納フォルダの階層は1、2つ程度が理想的です。

不要な文書を減らすこと

NECが実施した調査によると、企業のファイルサーバにおいて、「90日以上未参照のファイルは68%」、「1年以上更新がないファイルは76%」という結果が出ています。

出典:NEC 公式HP

このように、企業には不要なドキュメントデータであふれています。

ドキュメント量が増えると、目当てのデータを見つけにくくなったり、検索に時間がかかったり、業務効率を下げてしまいます。

さらに、データのドキュメントは紙文書と違い、物理的な場所を取りませんが、保存するパソコンやサーバやクラウドストレージの容量は無限ではありません。

データとして残しておくだけでコストがかかっていることを自覚し、不要なドキュメントは削減しましょう。

また、不要なファイルを増やさないために、ファイルの保存期間を定めたり、一定期間ごとにバックアップをとり、不要なファイルは削除するなどの運用も効果的です。

全員で継続すること


ルールを確立しても、それが守られていなかったり、続けることが出来なくなってしまっては意味がありません。

ルールが守られているかを定期的にチェックし、改善を繰り返し、企業やグループ内での定着を図りましょう。

業務を効率化できるMicrosoft Officeの便利機能

ビジネスにおいて、多くの企業で作成されるOffice文書。

実は意外と知られていない業務効率化につながる便利な機能がいくつもあります。

これらの機能を使いこなし、仕事の時短を実現させましょう。

Cortanaやエクスプローラーで検索

Windowsの場合、検索は「Cortana」か「エクスプローラー」で行うのが一般的です。

Cortanaで検索する場合は、下記のようにファイル名だけでなく、同時にウェブ検索や、パソコン内のアプリなども検索します。

デスクトップ画面からすぐに検索ができるため、ファイル名がある程度わかる場合は、Cortanaでの検索が時短につながります。

一方、サーバやクラウドストレージなど、文書の場所がわかっている場合は、エクスプローラーで検索をします。

エクスプローラーの場合、「全文検索」でドキュメント名だけでなく、中身の文章も同時に検索するため、目当てのドキュメントを見つけやすくなります。

これらの機能はショートカットキー「Ctrl」+「F」で素早く実行できます。

マウスを動かさなくてもキーボード上で全て完結できるため、慣れればかなり楽になるのでオススメです。

保存するフォルダを固定する

WordやExcelXCELを使ってドキュメントを作成するとき、とりあえずデスクトップに保存して、いつのまにかデスクトップがファイルだらけになっていたという経験はありませんか?

ドキュメントを効率的に整理するためには、サーバーやクラウドストレージなど、保存先のフォルダを固定しておくと便利です。

ファルダ固定の手順は下記の通りです。

まずは、Word左上の【ファイル】をクリックします。

左下の【オプション】をクリックして、【保存】のタブを選択します。

最後に下記の保存先を確認して【参照】から固定したい保存先を選びます。
【OK】をクリックして完了です。

EXCELに関しても、同じ手順で設定できます。

よく使うアイテムをピン止めする

下記の赤枠をご覧ください。

この「ピン留め」の部分には、常に表示させたいファイルやフォルダを固定できます。

このピン留めの方法はとてもカンタンで、下記の【ピンの絵柄のアイコン】をクリックするだけで目当てのファイルをピン留めできます。

定期的に利用するファイルや、会議やプロジェクトで一時的によく使うファイルをピン留めすることで、素早くドキュメントにアクセスできるようになります。

使用頻度の高いドキュメントはショートカットを作成する

上であげたピン留めと同じように、定期的に同じファイルを参照、または編集するような場合は、デスクトップに「ショートカット」を作成しておくこともオススメです。

ショートカットの作成の仕方は、下記のように対象のファイルを右クリックし、【ショートカットの作成】をクリックするだけで完了です。

ショートカットは、サーバやクラウドストレージのファイルなど、深い階層にあるファイルで活用するほど時短につながるので、活用をオススメします。

まとめ


適切なドキュメント管理を始める場合、文書管理システムなどの導入を考えがちです。

しかしルールの統一化や、普段使っているOfficeの機能を活用することで、コストを抑えつつ、効率的にドキュメントの運用をすることができます。

もし、ドキュメントにまつわる管理・運用などでお困りでしたら、この記事を参考にしていただけると幸いです。

この記事はさんが執筆しました

Microsoft Officeを活用したドキュメント管理の手法や便利機能