新型コロナウイルスの大流行をきっかけに、私たちの働き方は大きく変わりました。リモートワークが急速に普及し、オフィス以外で仕事をすることがあたり前になりつつあります。
今まで対面で行っていた営業活動も変化を迫られています。
取引先へのプレゼンテーションもオンラインで行われることが多くなり、「プレゼンの形」は大きく変わりつつあります。
この記事ではリモート時代に変わった「プレゼン」に注目し、変化したポイントや方式について解説していきます。
対面でのプレゼンといえば、
挨拶→自己紹介(名刺交換)→雑談→本題→質疑応答
このような流れで進行するのが一般的です
一方、オンラインでプレゼンをする場合は下記のような流れになります。
1つずつ内容を紹介しますが、概要だけ確認する場合は目次から項目を確認してください。
オンラインのプレゼンをするにあたり、まずは「どのWEB会議システム・またはツールを利用するか?」を決めておく必要があります。
Zoom、Webex、Teamsなど、自分たちがライセンスを所持しているシステムや相手側が使い慣れているシステムなど、最適なものをチョイスし、両者合意の上で決定しましょう。
対面では資料はその場で配ることが一般的ですが、オンラインでは事前にチャットツールやクラウドツールなどを利用して送付することが一般的です。
もちろん、使用する資料をWEB会議システムの機能を使ってその場で共有することも可能です。
しかし可能な限り事前に送付しておくことをオススメします。
事前に資料を送っておくことで、画面共有ができない等のオンライン環境で発生しうるトラブルに備えることができるためです。
オンラインでも挨拶や自己紹介は必要です。商談における相手の熱量や空気感を知ることができたり、雑談のきっかけにもなります。
名刺交換もできるだけ実施するのがベター。
名刺交換ツールを利用することでカンタンにオンラインでの名刺交換ができますので、事前に準備しておくことがオススメです。
対面と同じように、オンラインのプレゼンでも雑談をします。
しかし、複数が参加するオンライン会議の場合、雑談を盛り上げる難易度は高めです。
先に挙げた名刺交換や自己紹介をきっかけにしたり、会議システム上の背景映像について触れたり、オンラインならではの雑談ネタも活用しながら、コミュニケーションを図るようにしましょう。
主張したい内容を相手に伝えていく「本題」は対面もオンラインも同じです。
ただしオンラインでのプレゼンの場合、対面では用意が難しい資料を用意することができます。
印刷を前提に作る資料は、用意する用紙枚数を考慮して複数のスライドを1枚に並べて印刷したり、モノクロの資料を提供したりするケースもありました。
しかしオンライン用の資料はそれらを気にする必要はありません。
資料はすべてカラーで、フォントサイズも比較的大きめで、見た目のインパクトを重視して資料を用意することが可能です。
オンラインでのプレゼン資料はただの説明書ではなく、デザインによって主張をよりよく伝えることができる大事なツールです。
オンラインのプレゼンでは、最後に連絡方法の取り決めをします。
これは、連絡方法の多様化が進んでいることが理由です。
SlackやChatworkなど、連絡手段をチャットツール中心にしている企業や個人も増えています。
取引先の多様な連絡手段には対応できるよう、事前に準備しておきましょう。
ここでは「オンラインのプレゼンで何ができるようになるのか」について説明していきます。
商談を成功させるためには、第一印象を良くすることは非常に重要です。
オンライン会議ではカメラの位置を調整したり、背景画像のチョイスを変えたり、照明の位置にこだわったりすることで「自分の見せ方」を工夫することができます。
オンラインでのプレゼンの資料は印刷を前提とされていないため、プレゼン資料に動きをつけたり、動画を活用したりすることで、よりインパクトを与える資料の作成が可能です。
動きのある資料は聞き手の集中力を途切れさせない効果もあるため、積極的に活用していきましょう。
専門性の高いプレゼンの場合、企業側も詳しい説明や質疑応答にそなえて、その分野の知識が豊富な人材を揃える必要があります。
対面でのプレゼンの場合、プレゼンする側と聞き手のスケジュール調整に難航することが課題でした。
専門知識のあるメンバーを確保できないために相手からの質問をその場で回答できず、宿題にしてしまうケースも往々にあります。
オンラインの場合は移動が不要であるため、そのプレゼンに関わる豊富な知識を持った人材を揃えやすくなり、「ベストメンバー」でプレゼンに臨むことができます。
オンラインの場合、事前に想定していなかったデータなどの資料を即座に追加・共有できることも大きなメリットです。
流れの中で臨機応変に対応することで、プレゼンの満足度を高めることができます。
プレゼンを丸ごと録画できることも大きなメリットといえるでしょう。
実際にオンラインでのプレゼンで活用している企業はかなり多いようです。
録画しておけばそのデータを聞き手に共有するだけでなく、社内教育として二次活用することも可能です。
また、音声テキスト化ツールを利用すれば、プレゼンで話した内容を簡単にテキスト化し、議事録として保存しておくこともできます。
録画機能を使用する際は、予め相手側にも了承を得てから使用しましょう。
これからの時代におけるプレゼンの形式は、大きく下記の3つに分けられます。
それぞれのメリットと注意点をもあわせて解説します。
対面でのプレゼンには下記のようなメリットがあります。
このようにオンラインでは叶えることが難しいメリットがあるため、コロナウイルスの流行が収束すれば、今後も主流のプレゼン形式になると考えられます。
コロナ収束後、対面での商談が通常通り行えるようになったとしても、オンライン形式のプレゼンは引き続き多くの企業で採用されると考えられます。
それは下記のようなメリットがあるからです。
オンラインの商談には、コスト面やスケジュール調整において明らかなメリットがあります。
もちろん、相手のオンライン環境に依存するなどの課題もあります。
しかし今後はインフラやテクノロジーがますます進化していき、オンラインでのプレゼンの存在感がさらに高まっていくことが予想されます。
今後はオンラインと対面の組み合わせである「ハイブリッド方式」のプレゼンもより多く活用されると考えられます。
ハイブリッド方式とは、対面でプレゼンしている場をリモートで接続し、外部からも参加するという方式です。
これにより、下記のような対面とオンラインのメリットを組み合わせることが可能です。
良いとこどりのハイブリッド方式のプレゼンですが、一方で誰が対面で誰がオンラインで参加するのかなど、段取りや事前確認が煩雑になる可能性があるので注意が必要です。
ニューノーマル=新たな常識が定着しつつある現代。
プレゼンの形式が大きく変化しつつありますが「相手にわかりやすく伝える」というプレゼンの本質は変わりません。
今後は、対面とオンラインのメリット・デメリットをしっかり把握したうえで、相手の状況にあわせて、より良い方式や手法でプレゼンを行うことが大切だといえます。